スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

エレファント

ele.jpg

DVD版
監督:ガス・ヴァン・サント
出演:ジョン・ロビンソン, アレックス・フロスト
評価:★★★★☆

「ラストデイズ」というニルヴァーナのボーカルをイメージした映画が公開されているので、その監督ガス・ヴァン・サントの作品を見てみようと思って借りてきました。

「エレファント」はコロンバイン高校で実際に起こった銃撃事件をモチーフとした映画だ。画面に登場する無数の生徒達は、あるいは家族に対して悩みをもち、あるいはしゃべり、笑い、趣味に没頭し、あるいはいじめに苦しんでいる。その姿は普通の高校生と何ら変わりはない。それは銃撃を行った生徒も同じで、その姿や心の動きは、他の高校生とは大差はない。
ただ一つ違うとすれば、彼らがインターネットで小銃をあっさり手に入れたことだろうか。

この映画は高校生の日常を、数々の人物を通して客観的にとらえることに集中している。その徹底ぶりは並大抵のものではない。廊下や部屋を通過していく姿、道行く友人に声をかける何気ないシーンを追いかけるシーンが延々と続く。最初の20分は正直退屈だった。しかしたくさん登場する高校生を見ていると必ずどこか友情や恋や怒り、悲しみ、自己の追求などなど、どこか自分の感情を重ねたくなるシーンがある。この映画の高校生達は作り物ではなく、間違いなく「生きている」のだ。
監督のインタビューによると、生徒達のセリフは全てアドリブとのこと。

そんな彼らが、同じ立場である高校生によって──彼らは狂っているわけでも喜んでいるわけでもない──命を奪われる。
銃撃した生徒は学校でいじめを受け、銃殺ゲームを楽しみ、ナチスの旗を見てかっこいいとほざく。しかしどれも彼らを突き動かす強い衝動となったわけではない。彼らは妄想にかられてたわけでも大志を抱いたわけでもない。彼らはいとも簡単に死を受け入れ、そして人を殺すことを決意した。彼らを諭す言葉などあるのだろうか?

事件を起こした彼らは
何一つ満たされもしなければ、後悔の涙をこぼすこともない。

こんな理不尽な事があっていいのか。いや、現実にその理不尽が起こっているのだ。誰かが人を殺したいと思い、そこに銃という世界最悪の、しかし最も簡単に人を殺せる最良の武器があるならば、起こるべくして殺人は起こるのだ。
銃が悪い、というのではない。僕達が生きているのはそういう時代、そういう世界なのだ。
真の残酷とは非情ですらない。

ele2.jpg

大切なものを持たない人間に、どんな倫理を説けばいいのか。
スポンサーサイト

theme : アカデミー賞/映画賞関連
genre : 映画

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

●エレファント  (Elephant)

コロンバイン高校の事件を題材に作られた「エレファント」の紹介です。いつもと同じように始まり終わると思っていた高校での日常が 同じ高校に通う生徒による銃撃によって平和な

comment

Secret

2つコメント失礼します!!!
エレファントは私も是非見たい映画です。
実際起こった事件ですし、以前『ボーリング・フォー・コロンバイン』という映画で(マイケル・ムーアが監督の)初めて事件知りました!!!!
マイケル・ムーアのドキュメンタリーは結構必見です♪♪

ボーリング・フォー・コロンバインも面白い映画ですよね。
あれでマリリンマンソンが普通にインタビュー答えてる姿に笑いました。
そのうち一人一丁銃を持って、家から子供を出さない、他人は絶対信用しない。想像したくない世界ですね~。
日本でもここ最近、弱いものに対する暴力や殺人事件が
頻繁に起きているような気がします。
弱者が身を守るためには武装する以外の道はないのでしょうか?

エレファントは高校生の李美さんから見たら、より身近な感覚で捕らえられるかもです。ぜひ一度見てみてください。

あの事件を描いている作品なんですね。ぜひ見てみたいです。

どんな犯罪者も絶対悪であるといひとはなかなかいないのかもしれませんね。
後悔も痛みも、満足もなく人を殺してします。

人間の本来持つべき何かが消えかけているような気がしてなりません。
命を立つことのタブーを認識できないとしたら、どうやってそのtブーを教えていったらいいのでしょう?
この世界はどこに向かっているのでしょうね。

コブタもこれ ずいぶん前にレンタルで観ました。
出てくる高校生の姿が、素人(新人)を起用したこともあって、すごいリアルでしたよね。

逃げまとう生徒を 走るではなく ゆっくりと歩いて追いかける二人の姿がなんともいえなく印象的でした。

特殊な状況によってではなく、ほんのちょっとしたズレでこういう事件が起こったそういうところに怖さを感じてしまいました

>>さくらみかんさん
今はちょっと変な時代だと思います。
でもこれは過渡期のようなもので、長い目で見れば
世界はいい方向に向かってる、と僕は思いたいです。
命を奪うことのタブーは確かに薄れている部分があるかもしれないですね。他人の事を自分自身に重ねて考える想像力が欠如しているのかも。
「どうして人を殺したらいけないの?」という質問に
僕なら
「人を殺してもいいと言われたら君は人を殺すの?」
と逆に聞きたいですね。質問を質問で返す僕。

>>コブタさん
そうですね。出てくる高校生がすごく普通っぽくてどこにでもいる高校生のような感じでした。
それだけに特に大きな感情の起伏も原因もなく、大勢の生徒達に銃を向けたという行為にはショックですね。
マイケル・ムーアは銃が悪いということで銃器会社を攻撃していましたね。
彼の言うこともわかるのですが、それだけが原因なのかなぁ…と考えてしまいます。まぁ銃がなければこれほど悲惨な事にならなかったでしょうけど。
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
プロフィール

ちゃど

Author:ちゃど
ちゃど。結婚しました。
ゲームと映画が大好きです。
好きな映画は「ファイト・クラブ」
好きなアーティストは「Foo Fighters」
心のゲームは「クロノトリガー」「バーチャロン・オラトリオタングラム」

XBOX 360 ゲーマータグ

最近のトラックバック
リンク
FC2カウンター
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。