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ドッグヴィル

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DVD版
監督:ラース・フォン・トリアー
出演:ニコール・キッドマン、ポール・ベタニー
評価:★★★★☆

人間心理を鋭くえぐった作品は数多いが、これほど強烈で残酷、そして不快な作品も珍しいのではないか。「ドッグヴィル」とは「犬の村」を表すが、この映画の登場人物はまさに犬そのもの。

小さな山村ドッグヴィルに一人の美しい女グレース(ニコール・キッドマン)が訪れる。彼女がギャングに追われてることを知ったトム(ポール・ベタニー)は村の者を集め、村中で彼女を受け入れることを提案する。最初は渋る住人たちだったが、結局は、村への労働の奉仕と引き換えにグレースを受け入れることに同意する。グレースの献身によって村人たちとグレースの関係は上手くいったかに見えた。しかし警察によってグレースの捜索が強化され、村に不穏な空気が漂い始めたとき、村人たちの牙は最も力の弱い、よそ者のグレースへと剥かれ始めたのだった…。

この映画は変わった演出がなされていて、地面に描かれたチョークで建物や住居が表現され、舞台であるドッグヴィル以外の世界は全く描かれない。またカメラの動きもまるでメイキングの撮影のようだ。ドラマチックに盛り上げようとする効果は全くなく終始淡々と客観的に描かれる。それはこの映画自体が、一つのテーマを語るための寓話であることを示す、監督の手法なのかもしれない。

この映画の内容はどうしようもなく暗く、救いようがないものだ。力のないものに対する村人たちの欲望と残忍さはこれでもかと執拗に表現される。その上、村人は皆そういった負の感情を何とか正当化しようとするので観ている者の不快さは倍増である。
それに対しグレースは慈愛と寛容の精神で耐えようとするがやがてそれも尽き、ある種の諦観ともいえる精神に陥る。最初は必要とされなかった厄介者が、今度は村のために縛り付けられるという奇妙な逆転の関係は残酷な皮肉だ。ここらへんで俺の精神もグロッキー。
しかしこの映画の本当の残酷さはさらにその先にある。

犬の心を持つ人間たちに寛容さや慈愛に何の意味があるだろうか?力あるものが責任を持ち、処断を下さなくてはいけない。その理屈にも一理あるとは思う。しかしそんな冷徹な決断を下されるこの映画の結末に、どこかほっとしつつも苦いものは拭いきれない。
結局グレースの慈悲や寛容は強者としての視点なのだ。だから少し視点を変えただけで180度逆の決断を下す。復讐や怒りが原因のほうがまだ救われる。最後の最後までやりきれない映画だった。

ラース・フォン・トリアー監督の作品を見たのはこの作品が初めてなのだが、あの「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の監督がこれだと知って少し納得。
すごい映画だったが、正直不快すぎて2度は観たくない映画だ。


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銃殺されたくなけりゃ年齢は聞くな。
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theme : 映画★★★★★レビュー
genre : 映画

comment

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僕は★★★★★です。

僕は満点つけました。
すごい映画!(非常にダウナーなき分になるけどねw)
すべての種類の狂気の要素が満ちている。
ある意味SM映画だと思う。
舞台みたいな視覚効果だけどそんなことはどうでもよくなる。
むしろそんな乱暴な作りが粗暴でロックに例えるならパンクです。
続編やるんですよねコレ。
正直それはどうかと思ってるけどね。

どもです!

僕は見終わったとき、すごくぐったりしました…。
虐待の場面では凹みを超えて無気力な気持ちになったり、最期の結末に酷いと思いつつスカッとする部分があったり。
SMという表現は当たっていますね。
監督は全てを突き放して、それでいて人間の負の心理を詳細に描いているような…。
多分この監督は変態だと思います(笑)
この作品でどうやって続編作るんでしょう!?
見たいような絶対見たくないような…。

もう、最高なんです!!俺にとってこの映画は、ベスト10には、間違いなく入る!

もうこの監督の変態さと言ったら、他には類をみない(笑)だからこその天才だと思っています。
見る人にとっては、最悪にもなる映画ですが、俺にとっては最高(笑)こんなにも心をさらけ出させられた監督は初めてでした!

後、カメラの使い方が天才だと思います!あるシーンの一場面・・・あれは、もう最強!!猿があれを投げたあの映画のあの瞬間に並ぶほどの衝撃!!って、分かりにくい表現ですみません(笑)

とにかく、すげ~映画!

確かにここまで人の負の心理をえぐりだした監督は天才ですね。
ただ、ちょっとあまりに情がなさすぎて辛かった点が僕の-1でした。
もう少し救いがあれば…
しかしそれではこの映画の焦点がぼやけてしまう気もします。この残酷と感じてしまうほどの人間心理の追求の極致が、監督の持ち味なのでしょう。

猿があれを投げたシーン!?キ、キングコングですか?わかりません!
僕は特定のシーンというわけではありませんが、白線で引いただけのはずの建物が、話が進むうちに頭の中で形や色を伴って実体化されたような気がしたことが驚きでした。
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ちゃど

Author:ちゃど
ちゃど。結婚しました。
ゲームと映画が大好きです。
好きな映画は「ファイト・クラブ」
好きなアーティストは「Foo Fighters」
心のゲームは「クロノトリガー」「バーチャロン・オラトリオタングラム」

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